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沙羅の秘密の小部屋、3 (カカイルSS、土銀SS、日記、漫画・アニメ・映画感想等書いてます)

カカイルSS、1

<初めてのちゅぅ>

あれは夢だったのかもしれない。
けぶるような霧雨の中、春の夢が観せた蜃気楼のような
ものかもしれない・・・。

その日、イルカは任務でバニーガール姿をしていた。
何故こんな姿になっていたかと言うと・・・
潜入捜査で、このパーティに現れるある男の麻薬取引の
証拠を押さえる為だった。
バニーなどではなく、ウエイターの方が良かったのだが・・・
何故か依頼人がバニー姿を望んだからだった。
激しく三代目火影に抗議をし、他の者に代わって
もらえるよう申し立てたがあえなく却下された。
「任務を選ぶのか?」の一言で。
女体に変化するのは禁止だそうだ。
「くそう・・・依頼人は変態なのか・・・」そうぼやきつつも
恥ずかしい思いをしながらバニー姿になりイルカは仕事を始めた。

野外でのパーティが滞りなく進んでいる。
バニー姿のイルカは飲み物を片手に目当ての男を
捜していたが急に雨が降ってきた。
五月雨(さみだれ)だったが、数多(あまた)いる客は
われ先にと室内に入ろうとドアに殺到していた。
「ちくしょう・・・」イルカはそう呟きながら大木の陰へと
避難した。そこには既に先客がおり、銀の髪を持った男がいた。
「あれ?この男は?」ターゲットの男によく似た風貌だった為
イルカは彼に近づいていった。

ああ・・・水も滴る良い男と言うのはこういう男を指して
いう言葉なのだな、と思わずイルカは独り言ちた。
春雨は静かに静かに音を立てずかの人を濡らしていく。
そして彼は濡れた銀髪から滴る雫を拭おうともせず佇んでいた。
ふっと彼の視線がイルカの視線に絡みつく。
イルカは彼の視線にすっと視線をそらし俯いた。
「ぶしつけに見ていただろうか・・・」そう思った矢先
イルカは自分が今している姿に、他人から見れば
なんと不恰好にうつるであろうか姿に
我に返り頬を真っ赤に染めより一層深く俯いてしまった。

ふっと間近にある人の気配に気づきイルカが顔を上げた
とたん唇に柔らかな感触を感じた。
見開いた瞳には銀の長い睫と霧雨の粒がきらきらと光る銀髪がうつって見えた。
「ご馳走様」そう耳元で囁くと呆けているイルカを尻目に
銀髪の男は片手をあげて去っていった。

「ななななな・・・なんなんだ!!!!」イルカが我に返り
そう叫んだ時にはイルカの周りには人っ子一人いなかった。

・・・その後のバニー・イルカの潜入捜査は散々で
収穫は全く無く、しかもターゲットの男は別件で潜入捜査を
していた上忍が証拠を「ついで」に押さえて捕らえていたそうだった。

「くっそぉぉぉぉっ!じゃあ俺のバニー姿は意味ないじゃないかよ!!」と
火影に文句を言う訳にもいかないイルカは一人酒を浴びるように呑んだそうだ。

*************
16歳中忍なりたてイルカ。17歳上忍カカシで。
16歳なのにお酒呑んでる中イルカ。
誰にもナイショでこっそり呑んで翌日二日酔い。
そして三代目達に怒られて散々な目に逢うのです。
八つ当たりに某銀髪青年を逆恨みしている中イルもなお良しv

激しく何だかな~~てなバニーイルカ絵をアップ。(^_^;)
誰かグラスと手の描き方教えてください・・・あ、それ以前か(笑)


  



by agu324 | 2005-04-28 09:01

中々更新出来ません。ボチボチやって行こうと思います。(since:2005-04-28)
by agu324
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